携帯簡易トイレは登山の必需品!役立つグッズの正しい使い方と選び方

twall (126) 登山の知識あれこれ

登山中のトイレ問題…「急に行きたくなったけどトイレがない!」そんな経験はありませんか?

携帯・簡易トイレは、山の中でも安心して用を足せる登山者の強い味方。特に混雑する人気登山スポットや、トイレのない山岳ルートでは必須とも言えるアイテムです。

  • 軽量・コンパクトなタイプで荷物を圧迫しない
  • 消臭・密閉機能で衛生的
  • 女性専用モデルや目隠しグッズも豊富

この記事では、携帯トイレの種類・選び方・使い方・処理方法までを詳しく解説。さらに、おすすめ商品ランキングもご紹介します。これを読めば、どんな登山でもトイレの心配なし!

携帯・簡易トイレの種類と比較

登山ではトイレの設置された山小屋や休憩所が限られており、特に縦走やテント泊の際には「携帯・簡易トイレ」の利用が必須となります。ここでは、さまざまなタイプの携帯トイレを比較し、それぞれの特徴やおすすめのシーンを詳しく解説していきます。

登山中に安心して使用できる携帯トイレの選び方に迷っている方はぜひ参考にしてください。

凝固剤付き袋タイプ

最も一般的で登山者に人気のあるのが、凝固剤付きの袋タイプの携帯トイレです。

  • 軽量でコンパクト、ザックに常備しやすい
  • 使用後はすぐに密封して臭い漏れを防げる
  • 1回使い切りで衛生的

このタイプは、緊急用に持ち歩くのにも最適です。最近では消臭・抗菌機能が加わった高機能タイプも登場しており、女性や初心者にも安心して使えます。

筒型(自立・ワイド)タイプ

袋が筒状に設計され、広い開口部が特徴のモデルは、特に男性登山者や体格の大きな方に人気です。以下のような利点があります:

使いやすさで選ぶなら、筒型トイレがベスト。しゃがまずに使えるモデルもあり、山の傾斜や岩場でも安定して使用可能です。

折りたたみ式ポータブルトイレ

折りたたみフレームに専用の排泄袋をセットして使う本格的なポータブルトイレは、長時間の滞在やグループでの使用に適しています。以下のような特徴があります:

特徴 メリット デメリット
安定性 倒れにくく安心 重量あり
再利用可能 長期登山に便利 やや組立に手間

大容量パック(まとめ買い向け)

頻繁に登山や車中泊、災害時備蓄を想定する人には、30〜50回分の凝固剤&処理袋がセットになったパックが経済的です。

  • コストパフォーマンスが高い
  • 山岳会や家族で共有しやすい
  • 防災グッズとしても活用可能

女性専用・コンパクトモデル

近年は女性専用に設計された携帯・簡易トイレが増えてきました。立ったまま使用できるタイプや、周囲の視線を遮る工夫がされたものが人気です。

代表的な特徴:

  1. アーチ型ノズルで服を脱がずに使用可能
  2. ピンクやパステルカラーの可愛いデザイン
  3. 手のひらサイズでポーチにも入る

女性登山者が増える中、このような配慮のある製品はニーズにマッチしています。

 

選び方のポイント

多種多様な「携帯・簡易トイレ」が市場に出回る中、登山用途に本当に適したものを見極めるには、いくつかの重要な視点があります。このセクションでは、選び方で重視すべき3つのポイントを明確に解説します。自身の山行スタイルに合ったトイレを選ぶための指針にしましょう。

軽量性とコンパクト性

登山では1gでも軽い方がいい。軽量で折りたためるトイレは、特にUL(ウルトラライト)装備を志向する登山者におすすめ。容量は小さくても、予備で数枚持てるような薄型パッケージだと安心です。

収納性を考えると、ザックの外ポケットやヒップベルトに収まるサイズが理想的です。

密閉・消臭性能

山中で使ったトイレを持ち帰るには、臭いや液漏れを確実に防ぐ構造が欠かせません。以下の仕様が重要です:

  • チャック付き3層構造の処理袋
  • 高吸水性ポリマー配合の凝固剤
  • 活性炭入りの脱臭機能

特に夏山シーズンや混雑する山域では、周囲への配慮としても消臭性は重視される要素です。

セット内容(凝固剤・処理袋など)

携帯トイレは基本的に「袋+凝固剤」のセットですが、製品によっては以下のような追加アイテムも同梱されているものがあります。

付属アイテム 用途・利点
手袋 処理時の衛生対策
目隠しシート 視線を遮って安心
使用済トイレ収納袋 消臭・二重密閉

複数回の使用を想定する場合は、予備の凝固剤が多めに入っているかも確認しましょう。

 

実際の使い方と携行術

せっかく「携帯・簡易トイレ」を持っていても、正しい使い方や設営方法を知らなければ、思わぬトラブルに繋がります。このセクションでは、登山中での実用的な使用手順と、携行時に便利な収納術を丁寧に紹介します。

布設場所の選定方法

携帯トイレの使用にはプライバシーと安全確保が必須です。以下の条件を満たす場所が理想です:

  • 登山道から視線が遮られる(木の陰・岩陰など)
  • 落石や滑落の危険がない場所
  • 水源から30m以上離れている

特に女性や子どもが使う場合は、ポンチョ型目隠しの併用が効果的です。

凝固剤投入のタイミング

携帯トイレによっては「事前投入」と「使用後投入」がありますが、登山時のおすすめは事前投入型です。理由は以下の通りです:

  1. 慌てずスムーズに使用できる
  2. 漏れ・飛び跳ね防止になる
  3. ニオイ対策にも有効

事前に袋の底に均一に広げておくと、使用後の処理が楽になります。

チャック袋への収納手順

使用後はしっかりと袋を密閉し、二重チャックの防臭袋に収納します。ポイントは「空気を抜いて密閉する」こと。以下の流れで行います:

①使用済み袋の空気を抜く → ②ジッパーをしっかり閉める → ③防臭袋に入れる → ④ザックの外ポケットやサイドに収納

濡れたり破れたりしないよう、厚手タイプの防臭袋やジップロックなどで補強すると安心です。

廃棄方法と環境配慮

携帯・簡易トイレの利用は、山を汚さないための重要なエチケットのひとつです。ですが使用後の処理を誤ると、逆に環境を悪化させる恐れもあります。このセクションでは、廃棄方法の正しい知識と、自然に優しい使い方を解説します。登山者として守るべき最低限のマナーをしっかり押さえておきましょう。

自治体ごとの分別ルール

使用後の携帯トイレは一般ごみとして廃棄できるケースが多いですが、自治体によって「可燃」「不燃」「特定ごみ」など分類が異なります。

  • 登山地ではなく、自宅の市町村のルールに従う
  • パッケージに記載の「廃棄方法」をよく読む
  • 可燃・不燃の分別が難しい場合は自治体に直接確認

特に凝固剤に高吸水ポリマーが含まれている場合、焼却炉の処理能力を考慮する必要があります。

持ち帰りと処理袋の扱い

原則:携帯トイレはすべて「持ち帰り」がマナー!
山中や登山道の脇に捨てるのは絶対にNG。動物が袋を破ったり、景観を損ねる原因にもなります。使用後は防臭袋やハードケースに入れてザック内に保管しましょう。

最近では「二重構造で臭わない」高機能処理袋が多数登場しており、不快感なく持ち帰ることができます。

水に流せるティッシュの使用可否

トイレットペーパーの代わりに水に流せるティッシュを使う登山者もいますが、山では「流せる」ことは意味がありません。なぜなら山中にはトイレがないからです。

以下の観点からも、水に流せるタイプであっても使用後は袋に入れて持ち帰るのが基本です:

  • 土に還るには時間がかかる
  • 雨風で飛散しやすい
  • 野生動物に誤飲されるリスク

どうしてもティッシュ類を使いたい場合は、袋ごと密封できる処理袋の使用を忘れずに。

 

登山中の衛生対策グッズ

携帯・簡易トイレを使用する際には、衛生面での対策も欠かせません。特に手が洗えない環境下では、感染症リスクや不快感を防ぐために衛生グッズの常備が求められます。このセクションでは、トイレ使用時とその前後に役立つアイテムを紹介し、携帯方法や選び方のポイントを解説します。

目隠し用ポンチョ・ツェルト

製品名 特長 登山での活用法
トイレ用ポンチョ 全身をすっぽり覆う 緊急トイレ時の目隠し
簡易ツェルト 簡単に張れるシート 人目を遮る簡易テント

特に混雑する登山道や岩稜帯では、これらの目隠しがあると安心感が段違いです。

ポケットウェットティッシュ

手洗い場がない山中では、除菌タイプのウェットティッシュが非常に便利です。

  • トイレ前後の手拭きに
  • 肌にやさしいノンアルコールタイプもあり
  • コンパクトなパックで邪魔にならない

ティッシュはチャック付き袋で二重保存すると乾燥しにくく、緊急時にも確実に使えます。

替え下着・除菌アイテム

特に女性登山者や汗をかきやすい夏場には、替え下着と消毒グッズの携行もおすすめです。

登山の途中で汚れてしまった場合に備えて、軽量メッシュ素材の下着を1枚持っておくと安心。加えて、除菌スプレーや小型アルコールジェルを使えば、衛生環境をしっかり維持できます。

 

おすすめ商品ランキング

ここでは、登山での使用に特に適した「携帯・簡易トイレ」の中から、使いやすさ・携帯性・消臭性などを総合的に評価して厳選したおすすめ3選を紹介します。ランキング形式で比較し、それぞれの特徴を解説します。

モンベル O.D.トイレキット

日本の登山用品メーカー「モンベル」が開発したO.D.トイレキットは、軽量性・使い勝手・衛生性すべてを兼ね備えたモデルです。

  • 重量わずか170g(袋・凝固剤含む)
  • 再密封式処理袋+高性能凝固剤
  • ケース付きでザックにすっきり収納

特に北アルプスや富士登山など、携帯トイレの利用が義務化されているエリアでは定番アイテムです。

アレックス・サンガ 女性用携帯トイレ

女性登山者に人気の高いのが、アレックス・サンガ製の女性専用トイレ。

・立ったまま使えるアーチ状ノズル付き
・パステル系でバッグに馴染むデザイン
・開封後も数回使えるチャック式袋

初めて携帯トイレを使う女性に最適で、低山日帰りや子連れハイキングでも活躍します。

30回分大容量パックモデル

災害備蓄や頻繁な山行に適したのが、30回分以上の凝固剤と処理袋がセットになったモデルです。たとえば「緊急戦隊トイレマン」や「サニタク」シリーズが有名です。

  1. 1回あたりのコストが安くなる
  2. 複数人での山行や家族登山に便利
  3. 防災・車中泊にも応用可能

登山を趣味として続ける方には、非常にコスパの高い選択肢といえるでしょう。

まとめ

登山におけるトイレの問題は、多くの登山者が直面するリアルな課題です。携帯・簡易トイレを適切に選び、正しく使うことで、登山中の不安やストレスを軽減できます。

特に環境への配慮やマナーを意識することで、他の登山者にも配慮した行動が可能となります。記事内で紹介したように、製品ごとに機能や特徴は大きく異なるため、自分の登山スタイルや体質に合ったモデルを選ぶことが大切です。

さらに衛生グッズや目隠しアイテムを併用することで、より快適な登山を実現できます。自然を守りながら、安全で快適な登山を楽しむためにも、事前の準備を怠らないようにしましょう。